2015年06月10日

クルコフ氏インタビュー

3月の記事ですが、朝日デジタルにアンドレイ・クルコフ氏のインタビューが掲載されていました。15歳からずっと日記をつけているというクルコフ氏は、ウクライナ、キエフ在住でマイダンにお住まいだとのこと。ウクライナ危機の暴動について、つぶさに感じ捉え綴った「ウクライナ日記」が欧州でまず出発され、ロシア語版も最近出発されたとのことです。日本語版も予定されているそうで、小説ではないですが、心待ちにしています。
ウクライナとロシア、欧州の関係というのは理解するのが難しいと言うか、はっきり言ってわたしには遠い国であり、ウクライナと密接に関わりあっていたのは旧ソ連圏のロシアというイメージでしかありません。しかし、インタビューでクルコフ氏はウクライナの欧州志向について触れ、ロシアはウクライナを支援しつつ自分たちのものとみなしていたと言っています。この「奴隷状態」にはもう戻らない、ロシアとは戦争している状態と語っています。ロシアとの関係修復には一世紀半かかると言っています。

ウクライナとロシアは異なる、クルコフ氏のノンフィクションでさらに詳しく知りたいと思います。


本を読むために始めたロシア語ですが、ウクライナ人が主人公のウクライナの小説だな、と続編ではさらに強く感じる場面もありました。読んでいるのはロシア語だけど、ロシアの小説ではないのだと思いました。それでも、国がどこだからということを抜きにして面白く心に残る小説だからこそ、多くの国で翻訳され、愛読されているのでしょうね。

(有料記事ですが、無料会員登録で読めます。2015/6/10現在)
posted by kmy at 08:10| Comment(0) | TrackBack(0) | ロシア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月04日

読了!!!

5/31(日)「カタツムリの法則("Закои Улитки")」、読了しました! この本を読むにはロシア語を勉強しなくてはいけないと思い込み、教本、テレビ、ラジオで独学すること数年。読めるレベル目指してとりあえず原書とCDを買ったのが2012年の晩夏。ようやくです。ささやかな目標が達成したことと、続きがどうなってどう完結するかを読み終えることができ、ひとりでじんわり感慨深い気持ちになりました。

最初の邦訳版「ペンギンの憂鬱」は謎めいた雰囲気の中進む物語で、それぞれが孤独であり、孤独同士が一緒に暮らしている感じ。主人公ヴィクトルが書く追悼記事や死の報せ。様々なことが散らばったままラストを迎えて、ヴィクトル、ペンギンのミーシャ、一緒に暮らすことになったソーニャとニーナ、それぞれどんな続きが待っているのか、本当に気になっていました。読むためにロシア語とその時は思ったものですが、英語版があることを知ったのはロシア語学習を始めてから。「欧米各国で絶大な賞賛」と邦訳版の帯に書いてあるのだから、英独版があって然るべきと考えれば英語版を買っていたかもしれません。結果的に原書であるロシア語で本を読んだということは、よかったなとしみじみ思います。幼児のソーニャとの会話はわかりやすく、生き生きとした感じでした。舞台は旧ソ連の国々であり、時代は現代。実在の通りや店などをロシア語で読むことができ、馴染みの事物がロシア語表記で書かれているのがまた面白かったです。車のメルセデスやレクサス、スポーツのアディダス、マクドナルドにハッピーセットも出てきました。ウクライナや旧ソ連の国について検索して写真をみたり、旧ソ連圏固有のものを調べたりするのも面白かったです。傷口に塗る日本で言えば赤チンのような薬(だとわたしは思っていますが)緑の薬があったり、「ルスランとリュドミラ」(タイトルしか知らなかった)や鶏の足の上に建った小屋のようという描写(子どもの頃愛読していたロシア民話の有名な小屋)、チェチェンのことやダゲスタンというロシア連邦内の共和国が出てきたりと、ウクライナ〜ロシアの様々なことが描かれています。初めて知ったことも多く、興味も湧きました。
色々な描写ももちろんですが、やはり前作で散らばったそれぞれの登場人物のその後も面白かったからこそ、読み終えることができたと思います。この続編だけでも伏線が散りばめられ、これがこういう意味を持って続くという物語の流れに引き込まれました。

再読はCDを聞きながらやろうと思います。膨大な単語をメモしてあるので、今度は辞書なしで読める予定です。

それにしても最後の方は辞書引きながら「この単語はもう何十回も引いている」と感じる単語多数でした。確かに以前引いた覚えがあり、辞書の見開きどの辺りにかいてあるのかは思い出すのに、意味だけはおもいだ出せないという自分の記憶のメカニズムに苛立ちを何度も感じました。単語の音と意味はとりあえず別々に記憶されるようです。これも興味深いです。

posted by kmy at 21:33| Comment(4) | TrackBack(0) | ロシア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月22日

『カタツムリの法則』50章まで

 "Закон улитки"「カタツムリの法則」途中経過。やっと50章まで読了。エピローグ入れて50/108、279/527ページです。最近ちょっとだけ読む速度が上がった、と思う。単語を一括で調べて、章毎の通し読みで読書。日本人にはなじみのない地理や文化があるので、ときどき調べたりしては、全然知らないロシアのことが分かったりして面白い。「カフカス人のようで、チェチェン人でない」と書いてあるが、カフカス人とチェチェン人の区別がよくわかない。これは調べてもわからなかった。チェチェンは紛争で有名な地域だが、名前だけしか知らなかった。パイプラインがあることなど描写されていて、ロシア語ではなくチェチェン語を話すことやイスラム教徒の地域だとわかった。ついでなので、池上彰氏の本でチェチェン紛争を読んだ。



周辺のロシア連邦の共和国についてはほとんど知らなかったが、この小説ではゲスタン人を知った。アゼルバイジャン語、アヴァル語が話されているとウィキペディアで知る。小説では通訳としてロシア語とチェチェン語を操る青年が出てくる。レピョーシカというパンがおいしそう。普段イメージしているロシアとは違ったロシアを感じる。現代のロシアで、実在の地名が多く出てくるのがまた面白い。

 ロシアのアニメの絵がついたコップという描写で知ったロシアアニメ。有名なチェブラーシカのほか、"Ну, погоди!"(ヌー、パガジー)と"Винни-Пух"(ロシア語版くまのぷーさん)。くまではなくたぬきかと思った。





 まだまだ物語がどうなっていくか全然わからないのがまたわくわくする今日この頃。
posted by kmy at 18:06| Comment(0) | TrackBack(0) | ロシア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月13日

"ЗАКОН УЛИТКИ"

記録的豪雨とか、台風とか、天気ばかり気になるこの夏。「ペンギンの憂鬱」原書再読が終わったので、"ЗАКОН УЛИТКИ"を読み始めました。いちいち辞書引いてメモ取っているので、時間かかります。訳もないから、誤った勝手な解釈したり飛ばしたりするかもしれません。続きを読むという目標達成に向けて頑張ろうと思います。
DE806675-BF3D-4465-B711-1C8B68F5EB74.jpg
posted by kmy at 22:13| Comment(0) | TrackBack(0) | ロシア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月31日

読了!

新年に立てた目標が"Пикник на льду"を今年度中(3月末まで)に読み終える、でした。本日3月31日、9時45分頃、読了しました!やったあ!
辞書引き引き、翻訳本を参考しながらですが、最終ページに行き着きました。清々しい気分。ロシア語が喋れる、読めるレベルには全然達していませんが、ロシア語に多少慣れました。
3日前に、まだ3章残っているけども、ここでラストスパートかけなくては読了という目標達成が無理になる。たまにはやる気出さねば、と今まで1日1ページとかのレベルで読んでいたのを土日の休みと今日の余暇時間で頑張りました。受験前以来のような気がする。やればできるじゃん、今までやる気なさ過ぎ、と自分を叱りつつ、再読と続編に取り組むぞ!と思うのでした。

それにしても、この結末。続編ではすっきりするのだろうか?

posted by kmy at 22:11| Comment(2) | TrackBack(0) | ロシア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月28日

ペンギンの憂鬱

 「ペンギンの憂鬱」アンドレイ・クルコフ作のロシア語版を購入しました。


 何年かだらだらと文法をやっていましたが、「NHK新ロシア語入門」が一通り終わりました。発音、聞き取り、いずれも満足いくレベルではないので、次にどうしよう?と考えたとき、別の参考書を買うか問題集を買うかということも考えました。ですが、思い切って原書を買うことにしました。

 もともと、この「ペンギンの憂鬱」の続編があるなら読んんでみたい、というきっかけでロシア語学習を始めたのです。今思えば、続編の日本語訳はないけど、英語版などはでているようで、それを辞書引きながら読むという選択があったはずなのに、ロシア語で読むものと思いこんでました。


 とりあえず、辞書引きながら読めるかもレベルになったので、当初の目的を思い起こし、続編を読もうと思います。しかし、いきなり続編より、訳もある「ペンギン」を読んで、わからない部分は翻訳を参照しつつ読み進めようと思います。


 9割ぐらいの単語を辞書引かなくてはいけませんが……。読書というより解読作業ですが、文法もこういうことかもと考えるのは面白いです♪
posted by kmy at 08:18| Comment(0) | TrackBack(0) | ロシア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月08日

『チャパーエフと空虚』

4903619044チャパーエフと空虚
三浦 岳
群像社 2007-04

by G-Tools


 8月後半はこの本をじっくりと。実在の人物や昔のロシアの時代的な描写、哲学的内容がいろいろ出てくるので、それがわかればもっと楽しめるのだけど、さすがに知識不足……。この本の構成といい、現実と非現実の重なりあいといい、好みなんです。それだけにもっと内容の細部が楽しめるといいのに、と自分で自分を恨みたくなりました。

続きを読む
posted by kmy at 14:42| Comment(2) | TrackBack(0) | ロシア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月21日

「チェブラーシカ」(Чебурашка)

B0000635TXチェブラーシカ
エドゥアルド・ウスペンスキー, ロマン・カチャーノフ
ビデオメーカー 2002-03-21

by G-Tools

 気になっていたチェブラーシカ。よくよく探したらレンタル屋さんにありました。今月から映画館で公開されるようです。
映画チェブラーシカ公式サイト
3話プラスおまけの1話という内容です。
『こんにちはチェブラーシカ』 (原題: Крокодил Гена, わにのゲーナ, 1969年)
『ピオネールに入りたい』(原題: Чебурашка, チェブラーシカ, 1971年)
『チェブラーシカと怪盗おばあさん』(原題: Шапокляк, シャパクリャク, 1974年)
『チェブラーシカ学校へ行く』(原題: Чебурашка идёт в школу, チェブラーシカ学校へ行く, 1983年)
Wikipedia:チェブラーシカより
 サルのようなクマのような謎の生き物、チェブラーシカを巡るお話。もともとはワニのゲーナが主人公だったようです。まず第一話はゲーナが友達を募集して、チェブラーシカと出会うというエピソード。

続きを読む
posted by kmy at 15:57| Comment(2) | TrackBack(0) | ロシア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月15日

『ソーネチカ』

 そうか、そういうことなんだ――違和感を感じていたお話が実は奥深いところでの幸福を感じる物語だったというのを改めて感じとることができました。
4105900331ソーネチカ (新潮クレスト・ブックス)
沼野 恭子
新潮社 2002-12

by G-Tools



 ソーネチカはぱっとしない女性。20歳以上も離れた芸術家のロベルトに見初められて即座に結婚したというところは劇的かもしれない。その後、地味な主婦として、稼ぎ手として、母親として暮らすソーネチカ。彼女とは対照的なのが、芸術家として大成する夫のロベルト、奔放な生活とペテルブルクへ逃避する娘のターニャ、娘の友だちとして最初現れ、文字通り身を売りながら暮らし、そしてソーネチカの家の「家族」となるヤーシャ。ソーネチカへの裏切りとも思えるような行いを3人がしているのにも関わらず、ソーネチカはそれに対して嘆いたりしない。そして、あるがままに受け入れる。決してそれが不幸だとは思わずに。むしろそうあってくれてよかったとさえ思うのです。

続きを読む
posted by kmy at 14:40| Comment(5) | TrackBack(0) | ロシア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月07日

『ストーカー』

 以前から読むぞ!と思っていたストルガツキーの本。でもって読むならと思っていたのがこの『ストーカー』です。ようやく読了。

stalker.jpg
4150105049ストーカー (ハヤカワ文庫 SF 504)
アルカジイ・ストルガツキー ボリス・ストルガツキー 深見 弾
早川書房 1983-02

by G-Tools

続きを読む
posted by kmy at 17:28| Comment(2) | TrackBack(0) | ロシア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月02日

『カラマーゾフの兄弟』

 一度は読んでみようと思った『カラマーゾフの兄弟』。長年の課題でした。光文社の新訳が出たのでいい機会だから、と思っている方が多いようですがわたしもその一人。やっと読了。聖書や神、ロシア正教に関する知識に疎いため、時間がかかりました。題名と作者は知っていたものの、長いということで敬遠。漠然としたあらすじを聞いたことがあったくらいで、物語をほとんど知らなかったことが逆に幸いして、読んでいる途中で「この後どうなるのだろう?」とどきどきしながら読むことができました。
4334751067カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)
亀山 郁夫
光文社 2006-09-07

by G-Tools




 続きを読む
posted by kmy at 15:35| Comment(5) | TrackBack(0) | ロシア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月14日

『イワン・イリイチの死/クロイチェル・ソナタ』

4334751091イワン・イリイチの死/クロイツェル・ソナタ (光文社古典新訳文庫)
望月 哲男
光文社 2006-10-12

by G-Tools


 今年はロシアのものを読もう!と思っているのです。というわけで、トルストイ。

「イワン・イリイチの死」
 イワン・イリイチという人物は地位、収入にも恵まれ、自分では満足だと思う結婚をし、子どもも授かり、世間的には申し分ない生活をしています。しかし、自分とはまったく無関係だと思われている「死」に直面して、これまでの表層的な生活が本当に「喜び」であったのかを疑問に思うのです。
 ここで語られているイワン・イリイチの生活は時代状況から言えばとても恵まれたものです。とはいえ、「上品・快適・気楽さ」という三拍子揃ったものを求め、それを日々実現することこそよき生活だとすることは、現代の生活と合い通じるものがあります。快適さを求めた生活をしていたとしても、死は避けられないものであり、死に向かう人間にとってはこの生活はもはや意味を成さないもの。そうなったときにこそ感じる本当のものとは何か、考えさせられるものです。
 葬儀の場面を読んでいると、結局他人の死というのは次にその地位につくのだ誰だとか、年金をより多くもらいたいとか、現実的な利益・損得について考える周囲の人々が描かれています。この場面では読者にとっても「他人の死」です。その後に語られるイワン・イリイチの生涯を読んでいくに連れ、快適な生活の楽しみは単なる表面的なものでしかなく、自分とて例外なく死ぬべき存在であり、死にいく自分を感じて生きていくときに、どんなことを思うか――読みながら自分が一度死んでいくような気持ちになります。

「クロイチェル・ソナタ」
 こちらのテーマは「愛」。結婚制度や結婚後のその後というもの、そして肉体的な愛というものについて。結婚というのは昔話のように「めでたし、めでたし」で終わるわけではなく、その後が続いていくわけです。そのことについて、結婚している人にとってはいろいろ思うことがあるのでは、と思いました。わたしもしかり、です。
当時自分では気がつきませんでしたが、憎しみがわく時期というのがあって、それを完全に規則正しくきちんきちんと巡ってくる、しかもその時期は私たちが愛と呼んでいた感情のわく時期と呼応していたのです。(中略)この愛というものと憎しみというのも、単に同じ一つの動物的な感情を別々の面から見たものに過ぎなかったのですね。
P241

 愛、憎悪、これが同じ一つの感情というのが印象的です。身近なだけに愛を感じ、憎悪を感じるものなのでしょう。結婚、夫婦、子どもについて、語るポズヌィシェフの心情に共感するところあり、発見させられることありです。

 この中篇を読んだあとにトルストイの年譜があってとても興味深いものです。結婚制度、結婚生活、子どもなどについていろいろ語られる内容を思い起こしてしまいます。死別した子どもが幾人かいますが、九男四女もいたというのに少し驚き。そのあたりは時代が違うんだな、と内容とは無関係に感心しました。
 

 ロシアについてあまり知らないので、調べながら読むと、なかなか新規に知ることがたくさん出てきて、そういうことも楽しいものです。ロシアの名前がみんな似たような名前なのは何で?と思っていましたが、伝統的な名前をつける習慣があるからで、名前を創作しないから名前は限られているというのも面白いと思います。
posted by kmy at 15:28| Comment(2) | TrackBack(0) | ロシア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月10日

『ペンギンの憂鬱』

4105900412ペンギンの憂鬱 (新潮クレスト・ブックス)
沼野 恭子
新潮社 2004-09-29

by G-Tools



 エサをやれなくなった動物園が欲しい人に譲るというので連れて帰ってきたペンギン、ミーシャと暮らすヴィクトルは売れない短編小説家。作品を持ち込んだ新聞社から生きている著名人の追悼記事<十字架>をあらかじめ書き溜めておく仕事を引き受けます。<十字架>に書かれた人物が死んでいくこと、いつの間にか自宅に誰かが入り込んでいること、そして自分の持っている役割の裏にいる「庇護者」とは、そしてヴィクトルの仕事の持つ意味は? 

続きを読む
posted by kmy at 15:44| Comment(3) | TrackBack(0) | ロシア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。