2008年05月23日

語学エッセイで元気がでる

4768467849外国語の水曜日―学習法としての言語学入門
黒田 龍之助
現代書館 2000-07

by G-Tools

 今年度のラジオ講座の先生でもある黒田龍之助氏の本です。黒田氏はロシア語の教師としての評判もよく、語学書、エッセイも評価が高いので、ラジオ講座も聞きたいところだったのですが、電波が悪くまったく入りません。初心者があれこれ手を出すと途中で全部ダメになるかも、と思い、ラジオはあきらめることに。
 この『外国語の水曜日』は黒田氏が実際に大学で教えた実例や、学習方法などについて語ると共に、英語だけでなく、未知の外国語にも興味を持って欲しいという願いがこめられていました。ご自身も、イタリア語や韓国語を学んだ体験について書かれています。教鞭をとっていた大学は理工系大学だったそうですが、語学は文系の人だけに求められるものではないし、実験などで忙しい理工系学生が敢えて文学を読んだりというのを読んでいると、もっと勉強しておけばよかったかも、と反省することしきり、です。試験問題も凝っていて、こういう「考える」ことが大事かも、と思いました。ただ単に単位が取れればいいやという科目はまったく身にならなかったのを思い出します。
『「日常会話」という幻想』の章は興味深く感じました。日常会話レベルの外国語というのを考えたとき、話題は多岐にわたり、レアリア(言語外現実)を把握していないと理解できない話題が多く、文法や語彙がわかっても、中身が理解できるかどうかという話がありました。話すというのは話の中身が大事なのだと思います。その共通の理解と共感を得られる話は面白いし楽しいけども、表面的な会話であるお店での注文や案内などのその場限りの用件のみが伝わり分かるという学習は、わたしはいまひとつ楽しくないような感じがします。「日常会話はある意味では会話能力の総決算、最高段階なのである(P147)」と書かれていることに共感しました。

4047101265語学はやり直せる! (角川oneテーマ21 (B-106))
黒田 龍之助
角川書店 2008-02

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 それからこちらの本も読んでみました。ささっと読める割にそうそう、と思える部分が多く、これから何か新しい外国語をやってみようという気持ちになります。現地へ多分行かない、その国の言葉を話す人と知り合う機会もありそうにない、語学学校へは多分通えない、と思われるわたしのような人にとっても、何かやってみるっていうのはいいかも、と背中を押してくれるような内容になっています。英語をやり直すということの難しさについても、普段感じているようなことが書かれていました。英語を具体的に勉強するといっても、何をどう始めていいかわからない、というものです。だったら、他の外国語を始めてみてもいいかも、と思うのです。あっという間に上達する方法はないといってもいいもので、日々続ける事が大事だという意見には納得です。毎日やること、本を読むことはいいと言われると、なんとかなるかも、と期待を抱きつつ、参考書に向かっています。

 それにしても、なかなか覚えられません。覚えた端から忘れます。ロシア語って、名詞も形容詞も全部変化するとは、始めてみるまで知りませんでした。英語のイディオムを覚えるのと同じようなものかな。それでも黒田氏の著書を読むと、やる気が出ます。完璧じゃなくても、通じなくても、やってみて面白いなら意味はある、と思えるようになります。気長に続けていこうと思います。初歩の初歩からまだ進んでいませんけど、ね。
この記事へのコメント
以前の記事を読んで、kmyさんは、どんな語学を始められたのかな、と思っていました。
英語ではなさそうだなと思っていましたが、ロシア語だったのですね。
文字からして馴染みがありません。難しそうです。

話の中身が大事なのだというご意見、同感です。
とにかく言いたいことを伝えようと、あの手この手を使うことが楽しいです。学生時代、アレルギーとさえ言えるほどの英語嫌いだったのに。

語学はやり直せる!と断言するタイトルが心強いと思いました。何歳までに始めないと無理、のような話に失望しがちだからです。
kmyさんのやる気も眩しいです。読む人にやる気を起こさせる本なのですね。

お互い気長に継続していきましょう!
Posted by 二尋 at 2008年05月23日 23:55
二尋さん
英語は『やり直せる』のほうで触れられていましたが、自分のレベルの見極めと求めるものをどう学習するかというのが難しいです。
二尋さんはイギリスへ行かれることもまたあると思うので、きっと上達されることと思います。
ロシア語はあの文字を読めれば、ネットで検索できるようになるかも、とふと思ったのです。
全然知らないものをはじめるのはいいかも、と思いましたが、道は果てしなく遠いです。速ければテキストも2ヶ月くらいで終わるようですが、全然終わりません。
気長に継続していきます。いずれ何か本が読めたらいいなと思っています。
Posted by kmy at 2008年05月25日 13:23
「日常会話」という名の幻想!!
う〜ん、妙に納得。私は一応英文科卒業しているし、かつて子供向けの英語教室の講師をしていたのでよく「日常会話ならできるでしょ?」なんて言われます。まあ、買い物くらいならなんとかなるでしょうし意志の疎通はできるとは思いますが、話相手が私と話して面白いかというと大きく疑問です。

>表面的な会話であるお店での注文や案内などのその場限りの用件のみが伝わり分かるという学習は、わたしはいまひとつ楽しくないような感じがします。
同感です。日本人同士でも合性のいい人、話題の合う人がいるように言葉のギャップのある相手でも共通の話題があると楽しいし、その人の考え方、ひいては人間性が垣間見えたりするとより面白いんだと思います。

ロシア語とはずいぶん大変な言葉を選ばれましたね。聞いた話では文法も発音も他に類がないほど難しく、ロシア人は母国語と比べて外国語の文法や発音がやさしいから外国語の達人が多いんだそうです。でもkmyさんならこつこつと勉強してすいすいロシア語の本読んじゃいそうな気がします。

私がフランス語始めたのは30代のはじめ頃、下の子が赤ん坊の頃でした。週に1度は英語教室の仕事してましたが、まだそんなに働けないからとテレビ講座を4月からはじめ何度も何度も挫折してはまた4月最チャレンジを繰り返してました。

いつの頃からか発音とか文法とかが沁みてくるようになったんです。初期の頃って心というか頭がコーティングされていて一所懸命勉強しても言葉が沁みてこない。それが何年かやっていくとようやく吸収できるようになり、そうなるとまた少し楽しくなってきたりもするんですよね。

その後大きな進展はないのですが、地道に頑張ります。kmyさんもいつか日本では知られていないロシアの絵本などを是非紹介してください。
Posted by ぴぐもん at 2008年06月08日 00:20
ぴぐもんさん♪
話の内容が面白いかどうかということと、買い物や用足しで言葉が通じるかというのは違うものですよね。
わたしも、同じ日本人同士でも気が合う、話して楽しいというという方がいる一方でそうでない人もいるわけですから、外国語で楽しい会話で盛り上がるというのはかなり難しいことなのだろうと感じています。

いろいろ外国語を齧ってみてはものになっていないということはありますが(大汗)、何か新しい驚きを味わうなら語学って面白いものですよね。
ぴぐもんさんはてっきり仏語が専門なのかと勝手に思っていました。
だんだんと沁みてくると聞くと気長に続けていこうとやる気が出ます。
まだまだ初歩の初歩で、格変化も動詞の変化もままならないのですが、あのキリル文字が「文字」に見えるのが嬉しいものです。
いつかはわかりませんが、本が読めるレベルになりたいです。
ぴぐもんさんのコメントでやる気が倍増されました♪
Posted by kmy at 2008年06月09日 16:16
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