2008年04月04日

廃校の図書室

 昨年から廃校になってしまった近所の小学校。子どもたちにとってはまだまだ思い深い場所、ということで、先日卒業生を送る会が廃校にになった校舎で行われました。
 「送る会」と言っても、小学生40名ほどで遊んでおやつを食べるという会です。場所は音楽室を利用しました。使えるものは持っていくと聞いていたのでがらんとしていると思っていましたが、ピアノもあるし、隣の図書室には本がぎっしり詰まっていました。

 本棚に本が詰まっている――それだけでなんだかわくわくします。ずらっと並んだタイトルの中から面白そうなもの、懐かしいもの、そういうものが目に留まります。勿体無いなあ、この1年、誰もここを利用しなかったなんて。この校舎をどう再利用するかというのが課題になっているとのことで、ピアノも残っているのかもしれないし、本も残してあるのかもしれません。眺めていると読みたい本が出てきます。図書室いいな、本借りたいな、と言っていたところ、役員さんが「借りていって、次回ここ使うとき返せば大丈夫じゃない?」と言ってくれるので、気になっていた本を借りていくことにしました。もちろん、絶対返しますよ。
 本当はまとめて何冊かと言いたいところですが、そこは管理者不在の図書室なので、1冊だけ。大事に扱いますので。

 借りた本はこどもSF図書館というシリーズの1冊でベリャーエフの『合成人間ビルケ』です。子どものころ、この物語を別タイトル・別出版社のものを読んだことがあり、首だけで生きているというそのイメージだけが強烈に残っていました。また読みたいとは思っていたのです。こちらは未読のバージョンで挿絵も井上洋介氏。帰ってきたらさっそく一気に読んでしまいました。昔の印象と変わらず面白い物語です。今現在にこんなことがあったのならとか、人体の移植はどこでタブーになるのかという境界線、それでも実際にこんなことができたら、など考えさせられる内容です。

 さて、問題は返却なんですが、次回来たときに返すつもりなんですが、「次回」はおそらく7月の肝試しのときのようです。夜の学校っていうだけでもちょっと怖いのに、図書室で奥づまった棚に戻すって怖いなあ。しかも、この小学校はお墓の上に体育館が建てられたとかいうまことしやかなうわさが昔からあるのです。どうしてかはわかりませんが、体育館にいると「パチッ」という音が頻繁に聞こえ、友人は「ラップ音がする」と言うのです。その音はわたしもよく聞きましたが、木の葉が落ちる音?とも違うようだし、老朽化で鳴っているわけではないし、いったいなんだったのだろうとは思うのですが、とにかく、必ず返却してこようと思います。
 現在児童書ででているのはこちらのようです。今どきのイラストってこんな感じが受けるのかなあ、と思ってしまう。井上洋介氏のイラスト、味があっていいのにな。
4265039790合成人間ビルケ
ベリヤーエフ
岩崎書店 2001-01

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 大人向け文庫は絶版のようで、高値がついています。でも読んでみたいです。
448863401Xドウエル教授の首 (創元SF文庫)
アレクサンドル・ベリャーエフ
東京創元社 1969-01

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posted by kmy at 17:22| Comment(6) | TrackBack(0) | 出来事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おお〜、「ドウエル教授の首」ですね!
不気味に面白い怪作ですよね。私はハヤカワの「世界SF全集」で持っています。こちらなら比較的安価で手に入るかも。
この作品、昔映画化されていて、DVDも出ているようです。
Posted by piaa at 2008年04月04日 20:16
あぁ〜もったいない!
どうして日本の行政は、こういう知的財産をほっとくんでしょうかねえ。
kmyさんと同じく、わたしもきっと読みたい本がたくさんあるに違いありません。

お家が図書館というのにもまだ憧れてますが、学校って確かに昔は戦場跡とかだったところが多いから、そこに住むのはちょっと…(笑)。
Posted by ヤヤー at 2008年04月05日 08:17
☆piaaさん
早川のSF全集のほうが安価のようで、気になっています。児童書でしか読んだ事がないので、小説として読んだほうがきっと面白いのではないかと思っています。
DVDもあるのですね。こういうものは近くのレンタル屋さんにはなさそうなので、なかなか見る機会がないのですが、写真を見た感じ、面白そうです。


☆ヤヤーさん
いつか使うつもり、うまく活用できたら、という感じで残っている学校の校舎ですが、全然活用できていません。本もどんどん古くなるし、本当に勿体無い。
今後、本当にこの本がうまく活用されるのか、処分されるだけなのか気になります。
昔懐かしい本、自由に読めればいいのに、と思っています。
Posted by kmy at 2008年04月05日 17:43
ご無沙汰しております。
先頃は温かなコメントを、ありがとうございました。おかげで少〜し慣れ、記事も更新することができました。

廃校の図書室という響き、魅了されます。
前任校も、もう10年も経たない内に同じ運命を辿ることになりそうです。
最後の司書になりたかったけれど、その夢は叶わず、もし、廃校になったら私が買い取って、
文庫として地域の子ども達に本を提供したい、
と真面目に思います。
でも、真面目に思っても資金がないのですよね・・・。
Posted by Helenaヘレナ at 2008年04月13日 17:52
本好きには魅力ある図書室ですね。

ヘレナさん(はじめまして)の考えに賛同する方多いんじゃないでしょうか?

隣に図書室っぽい品揃えの土日限定古本屋さんがあったら素敵だな。
あ〜これもある♪あれもある♪って良いですよね。
いっそ多角経営にしてしまうとかどうでしょう。
一口乗りたいです。
Posted by 香香 at 2008年04月14日 08:41
☆ヘレナさん
新しい図書室の雰囲気、拝見しました。
印刷物も素敵ですね。
わたしももっとセンスのあるものを作りたいと思っているのですが、なかなか出来ません〜。

廃校になった後、それなりに「利用する」とは言われているのですが、なかなかうまい活用法がすぐに見つかることもなく、なんとなく使えるような、使えないようなものが残っていました。
図書室、本当に勿体無いと思うのです。
ヘレナさんと同じく、自分が読むというよりは、地域で活用できるような、そういう本として再生させられれば、なんて思うのですが、個人の力でやるには難しいですよね……。
図書室だけどうにか、という感じにはならなそうで。あのまま廃棄処分にならないことを祈ります。



☆香香さん
自分が子ども時代に読んだような本がそのまま残っているという雰囲気の図書室です。
全校生徒50人足らずだったので、本も比較的きれいだと思うのです。
『ビルケ』借りた人、いるのかな?ってくらいです。経年の焼けはあるものの、めくられた感じはほとんどないような。
古本として欲しくなるようなのも結構ありそうでした。
図書室っぽい古本屋さん、あったらわたしも行きたいと思います♪
今後、どうなるのか、気になる図書室でした。
Posted by kmy at 2008年04月14日 13:11
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