2008年01月20日

『ねこじゃらしの野原』

 ねずみ年です。ねずみといえば一昨年のねずみ増殖騒動でさらにまた嫌いになりましたが、マダムHelenaの極楽Librarian日記「ねずみのおみくじ」での企画を楽しく読んでいたら、そういえば、と思い出したのが『ねこじゃらしの野原』です。

406261152Xねこじゃらしの野原―とうふ屋さんの話 (子どもの文学傑作選)
安房 直子
講談社 1995-06

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「ねずみの福引」
 安房直子さんの連作短編『ねこじゃらしの野原』の中の一篇です。主人公はとうふ屋さん。あるときはねずみがやってきて、福引きがあるのでおでかけくださいと誘いにくるのです。とうふは福引きのあとでよせなべににして食べるというのです。このよせなべにする、というのがじんわりいいなあと思います。
 ねずみの福引きは1等から5等まであり、1〜4等は1本ずつ、残りは全部5等のざんねん賞だというので、とうふ屋さんはこんなふくびきはよくないよ、と思うのです。そのざんねん賞とは、というお話。タイトルと賞品はいったいなんだろう?と気になりませんか? 

 他にも今の寒い季節にぜひ読みたい「星のこおる夜」や緊張感の走る「ひぐれのラッパ」、とうふ屋さんに特注した小さな小さなとうふですずめたちはお祝い料理を作るという「すずめのおくりもの」など、どの物語も単なる甘い童話ではなく、しんみりしたりほっとしたりぞっとしたりという、心を突くようなものがあります。それに加えてお料理のおいしそうな描写。安房さんの物語に出てくるお料理はかなりおいしそうです。とうふ屋さんだけにとうふ料理が食べたくなりますよ。
4035409308ものいう動物たちのすみか (安房直子コレクション)
安房 直子
偕成社 2004-03

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こちらにもすべて収録されています。
posted by kmy at 16:21| Comment(2) | TrackBack(1) | 安房直子 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
kmyさま、早速安房さんの作品を紹介いただき、ありがとうございます!!!
この本は近所の図書館にあるそうですので、借りたいと思います。
いいですね〜。とうふの寄せ鍋。なんだか心までふうわり温かくなります。
確かに安房さんのお話には、おいしそうな食べ物がよく出てきます。ジャムだったり、お菓子だったり、梨だったり、魚やスープやおでんだったり。安房さんはきっと料理が好きだったのでしょうね。
このお話もじっくり味わいたいです。
Posted by Helenaヘレナ at 2008年01月21日 09:13
ヘレナさん♪
割と日本風な雰囲気があるファンタジーでしょうか、そういうのが書けるっていいですよね。
日本の田舎のようなところに根付いた不思議な物語となっているのが好きです。
だから「とうふ」を使った料理がおいしそうです。
安房さんの話でジャムもお菓子も梨、魚やスープ、おでん、おいしいそう〜。あの話と思い浮かびます。
描かれている小物もどれも凄く素敵で、布とか、アクセサリーとかにもとても憧れます。記事にしていないのですが、小学生のころから「火影の夢」が一番気に入っています。あのスープと魚のアクセサリーは忘れがたい魅力があります。
Posted by kmy at 2008年01月21日 14:57
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