2007年11月28日

やる気のないときの『魔女の1ダース』

 だいぶ前に本屋さんで買って、時々読む本です。うむ、やる気がおきない、というときにいい本です。あー、このままでいいのかなあ、というときにもいい本です。平穏無事に過ごしていけたらいいのに、なんて思っているときには特にいいかもしれません。

4101465223魔女の1ダース―正義と常識に冷や水を浴びせる13章 (新潮文庫)
米原 万里
新潮社 1999-12

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 だいたい、無難にうまいこと楽して生きて行こうなんていうのは無理無理、それがいいなんて思っちゃ人間だめになっちゃうと改めて思わせるエッセイです。概念として「苦労は買ってでもしろ」「初級が大事」「甘やかし禁物」なんてわかっているけど実際はどうなの、というのが人間です。怠惰なほうに流れていきます。そういうことはよくあることよ、と指摘しながらも、既存の価値観がひっくり返るようなエピソードや緊張をほぐす小咄などともに語られるのは、人間の伸びる力、がんばる力はどうやって出てくるのかということを示唆してくれます。
 章題もうまいですね。「遠いほど近くなる」「強みは弱みともなる」なんていうのはちいさな王様みたい。見かたを変えてみることで、プラスがマイナスにマイナスがプラスにもなるのだな、と。でもって、安穏としてる場合じゃないなあという気持ちになるのです。
 
 何かをそつなくこなせると思ってみても、そこからなかなか伸びなかったりというエッセイを読むと、なんとなくできる気になってしまうと必死さがかけて、あいまいになって、あまり上達しないと振り返ってみては感じたり、子ども(子どもに限らず、だと思うけど)の心配をしすぎてあっちに手を出し、こっちに手を出しすぎると結局伸びない、子どもの能力が伸びないものだというのを読んで、反省してみたり。

 というわけで、日常に埋没しないように、惰性に流されないように、ちょっと視点を変えていこうと思う今日この頃なのでした。

この記事へのコメント
この本 今の私にも必要かも、です。

米原万理さんなら きっと力強いエッセイでしょう。
私は「嘘つきターニャのまっかな真実」を読んだことがあるだけですが 若くして亡くなられて残念です。

今は小説がなかなか頭に入らない状態ですが エッセイには手が伸びます。
誰かに、なにか具体的なことを言ってほしいんでしょうね。

kmyさんも そんな心情なのかしら、と思って読ませていただきました。
Posted by めぐりん at 2007年11月28日 19:03
めぐりんさん
米原さんの他の本は読んでないのですが、ロシア関連で興味があって読みたいな〜と思っています。
この本は元気でます。楽してもダメだなって気持ちになります。
ハッピーエンドの小説というのはなんとなく嘘くさい感じがしてあまり好きじゃないのです。嫌なことをざくざく書いてあるほうが、いいかも、と思いつつ、あまりに浸ると浮かび上がってこれなくなるので、エッセイに手がでるのかもしれませんね。
久々に読みました。
Posted by kmy at 2007年11月29日 14:47
面白そうな本ですね^^

読んでみたいって思いました。
ありがとうございます。

Posted by やる気調べ中 at 2009年09月06日 13:38
やる気調べ中さん
コメントありがとうございました。
ぜひ、読んでみてくださいね。
Posted by kmy at 2009年09月06日 16:55
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