2005年07月11日

ゾーヴァの作品集

4062129043ミヒャエル・ゾーヴァの世界
那須田 淳 木本 栄
講談社 2005-06-04

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 ゾーヴァの絵には何か物語が隠されているような感じがする。見ていると絵の細部あれこれが動き、そして次の場面へと向かうような気がしてしまう。続きはないというのに。 絵本ではないのに、挿絵に惹かれて買う本といえば、ミヒャエル・ゾーヴァ。文章の書き手が誰であれ、ゾーヴァの絵があるというだけで購入してしまう。そのゾーヴァの作品展が今年京都で開催され、作品集が発売された。それが『ミヒャエル・ゾーヴァの世界』。
 ポストカードなども機会があると購入して、「これは何かの挿絵?」と気になっていましたが、この絵の世界はゾーヴァの「絵の世界」。作品集を読んでみると今まで知らなかったゾーヴァの生い立ちや仕事ぶりがわかって楽しくなる。挿絵だけではなかったのですね。画家として絵を描くこそそのものが好きだという様子。仕事をぎりぎりまで延ばし延ばしにして、締め切り当日の半日前には仕上がったことがないという話。アクセル・ハッケに言わすと画家ではなく「上塗り家」でもあるという笑える話。(ゾーヴァは常に作品を直していて、本に載ったものでも写真を撮ったあとに上塗りしてしまうという)重ね塗りの好きなゾーヴァの作品はアクリル絵の具で描かれているとか。とにかく、画家ゾーヴァのことがわかり、そして大好きなアクセル・ハッケの文章があるのがまた嬉しい一冊。

 ゾーヴァの美術展、今回は行かれませんでしたが2002年の安曇野絵本館での展示は見に行ったことがあります。絶対行かなくては後悔すると、無理やり強行したことを思い出します。この『ミヒャエル・ゾーヴァの世界』でも少し紹介されている『フライドポテトのラファエル・シュミッツ』("Rafael Schmitz der Pommfritz")をつい購入してしまい、いまだに読めずにいるのが情けない……。学生時代を思い出してドイツ語の復習をしないとすっかり忘れてしまいました。いつになったらこの本を楽しめるのでしょうか。アクセル・ハッケの新作『白い二ガーのウンババ』("Der Weisse Neger Wumbaba")も読んでみたい。邦訳出ないかな……。
 安曇野絵本館は「大人のため」の場所で、未就学児童は入れません。京都の展示が終わり、今度はこちらで。ここは何度でも行きたくなる、お気に入りの場所です。え、こんなところに、というちょっと秘密っぽい感じの場所にあり、飲み物をゆっくり飲めるスペースが嬉しい。展示を見て、絵本、ポストカードなどのショップを回る館内の作りも素敵です。

安曇野絵本館
7/13〜8/29 ミヒャエル・ゾ−ヴァ原画展
posted by kmy at 10:49| Comment(0) | TrackBack(0) | ハッケ&ゾーヴァ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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