2007年06月14日

含まれている、宇宙、その中

 先日、BSで「2001年宇宙の旅」の映画をやっていました。最近、SFをよく読むので観てみようと思ったのです。クラシック音楽が流れる中、まあ、当然ながらよくわからないのですが、台詞が少ないので、見ている中で何かに気をとられて話がわからなくなる、ということもなく、ただ単にわからないまま途中で眠くなり、見逃しました。
B000IU4MYC2001年宇宙の旅
キア・デュリア ゲイリー・ロックウッド ウィリアム・シルヴェスター
ワーナー・ホーム・ビデオ 2006-12-08

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 でも、なんとなく気になって、レンタルしてきました。で、見始めてから、はっと目を覚まし、眠っていたことに気がつきました。どうも同じ場面で眠くなるようです。で、また見逃した部分から観る。うんうん、HALは結局? あの人は同じ人? ん? で、これは? という感じで終わりました。最後に出てきたのは同じ……? 難しいですね。

 映像はとてもきれいでした。全部作ってあるというのが素敵で! CGというのは何でもありの世界で、実際はないのにあるように見せるだけで触れることはできないもの。それがこの映画の宇宙船も月も、全部作られたというのは感動的です。昔だからできたんですよね。今だったらきっと作らない。円形の中を走るシーンが好きです。どうなってるの?って思いながら見るのが楽しい。

 本もそうでしょうが、映画は映画でいろいろ見ているとその感覚が養われてくるようですが、映画を見慣れないわたしには難しいのかもしれない、といろいろ検索して、ちょっとずつ知識を入れて、自分なりにあれこれと思い巡らしてますが……本題云々より、宇宙って怖い、かなり恐ろしい場所だ。行きたい〜と思う気がしません。宇宙旅行にいける時代が来ても、ちょっと……と思ってしまいます。(本当に映画から離れてしまいますけど、見ていて思いました)

 Kubric 2001:The space odyssey explainedで少々お話の意味するものがわかりました。わたしが強く感じるのはやはり「無力感」。

 宇宙というのは恐ろしい場所だ。自分がいると思っているところを、ずっと先の先まで空間を引き伸ばして行くと、結局宇宙になるはずで、自分はそこに含まれた存在なのに、自分の理解を超えた外側というのは好奇心よりも恐怖でいっぱいになる。
 伸ばした先の空間の中では、人間は本当にちっぽけな存在。今いる場所。行動、生活、時間、そういうものが途方もなく無力になってしまうところ、宇宙空間。そのことを強く感じた。あの浮かんだ宇宙船と広がる星々の光の遠さを観ているとことさら強く感じる。宇宙に投げ出された人間が遠く飛んでいく場面がとても恐ろしかった。理解を超えたものだけが存在する空間で死を待つしかなかったら……実際にそんなことは起こりえないのだけど。

 たぶん、これは小説も読んだらさらに面白いのではないかな〜と思いました。アーサー.C.クラークはやっぱり読んでおこうと思い、近くの図書館で検索すると、「2010年、2061年、3001年」はあるのに、これだけないです。なぜ? 『幼年期の終わり』も読みたいけど、蔵書になかった……最近買った本が読み終わったら買いたいけど、読み終わるかどうか、不明(そういえば『ロシア・ソビエトSF傑作集下』を先に読まねば!)。
415011000X決定版 2001年宇宙の旅 (ハヤカワ文庫SF)
アーサー・C. クラーク Arthur C. Clark 伊藤 典夫
早川書房 1993-02

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4150103410幼年期の終り
アーサー・C・クラーク 福島 正実
早川書房 1979-04

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posted by kmy at 16:37| Comment(8) | TrackBack(0) | 雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あまりにも有名で見逃している映画のひとつです。
SF映画というジャンルを得意としないので
観て楽しめるかどうか 不安なのもひとつ。

でもkmyさんのコメント読むと観たくなるし
読みたくなるのよね〜。

そうそう、「恐怖の兜」、読みました。
私 このkmyさんの「雨木」でこの本を知って
図書館に予約したことすっかり忘れてて、
読みながら「これ、kmyさん好きだろうなあ
すすめてみようかなあ」
とんちんかんなこと思ってました。
ふーあぶないあぶない。恥かくところでした・・。

ミノタウルスは神話のなかでもポピュラーなお話なので そういう意味ではとっつきやすかったです。
言葉遊び(チャットで展開されるので当然といえば当然ですが)にニヤニヤしつつ、わっかんないなあ!と
悪態をつきながら?一気に読みました。

帯には「驚愕の結末」
とありましたが
・・「ふーん、で?」
と 途中で放り出されたような気分。
そしてまた、あちこちページをめくって
読み返す、ヒントを探す。そんな本でした。

以上、報告まで。

Posted by めぐりん at 2007年06月15日 10:03
この映画は何度観てもわかりません(笑)。
夫がキューブリックのファンだし、特撮大好きだし、SFも好きなので何度も観せられているのですが、わたしにはストーリーを追う映画ではなく、画そのものを楽しむ映画となっています。

「無力感」、kmyさんにことばにされて気がつきましたが、宇宙の無重力って、ホントに、何の抵抗も許さないというか、全部吸収されてるというか、じたばたしても始まらないんだなぁ、という気にさせられます。
『ザスーラ』なんかは子ども向けということもあって、ちゃんとした安心できる結末が用意されてますけど、同じ宇宙を舞台としたものでは、これは怖い部類に入ります。

輝かしい未来は、この船の行きつく先にはあるのかな、なんて思ってしまいました。
Posted by ヤヤー at 2007年06月15日 15:12
めぐりんさん♪
『恐怖の兜』読了ですね、かなりマニアックなネタもあるようで、わたしもわからないものが結構ありました〜。でも、その取っ掛かりで、ボルヘスを買ってみました。ついでに『嘔吐』も図書館で拾ってきました。タルコフスキイはこれから、かな。
ここから脱出という概念がなかなか面白いと思います。実際的な場所が画面上の各キャラクターと関係はあるのか、まったくないのか?というのも考えていくと面白いと思っています。
「驚愕の結末」というか、テセウスが存在するには構成するキャラクターが必要で、それはチャットの画面に出る文字列で自身の存在が証明されているのと似通っているのでは、と。ここに読者が介在してくるようにも思います。

「2001年」はもちろん、わたしも初めてみました。映画はあまり見ませんが、SFというジャンルは好きだったりします。昔の抱いていた未来像と現在はあまりリンクしていない感じがしますが、それはそれで、と面白く見ました。
宇宙空間の中で人間は腐らないようですから、死んだ状態で永遠に体がさまよい続ける、という想像をすると怖いです。映画とは少しずれますが。
Posted by kmy at 2007年06月15日 16:17
ヤヤーさん♪
何度も鑑賞されているのですね。キューブリックはタルコフスキイと比較されているようで、タルコフスキイはまだですが、とりあえずこちらから、と。
この宇宙の中での映像は凄いですよね。どうなっているんだ〜と思いつつ、眠ってたりしますが。
人間が栄華を誇れるのは地球上だけなんだな〜と思います。宇宙の中でのちっぽけな自分を感じます。

輝かしい未来、今、過去から見たら本当に輝かしい未来なのかどうか、断定出来ませんよね……。
本当にいつかは木星にいける時代が来るのだろうか、それすら今の自分には想像がつかないでいます。
Posted by kmy at 2007年06月15日 16:23
キューブリック、大好きです。
もしかしたら映画監督の中で一番見ている割合の大きな監督かもしれないです。
なのにこの『2001年…』はやっぱり何度見ても難しい。
だけれど私の脳の中の回線を増やしてくれたいっぽんでもあります。感覚でいいんだろうなあという感じ。
キューブリックは『時計仕掛けのオレンジ』も有名ですが、『フルメタルジャケット』も私は好きです。
ちょっとシリアスでクレイジーだけれど。
本当は『突撃』もお薦め。
『恐怖の兜』ますます読みたくなりました。
amazonでチェックしているので購入は秒読みかもしれません。
Posted by クロエ at 2007年06月16日 11:17
クロエさん♪
コメントうれしいです。キューブリックという名前こそ有名なので知っていましたが、観るのは初めてでした。
感覚で観るというのがわかるような気がします。わからないなりに感じること、考える時間、そういう部分が面白いです。
「時計仕掛けのオレンジ」、以前姉が見ていたかも?昔早川文庫を買うのが好きで、(実際はきちんと読んだのは少ないのですが)、このタイトルは印象的で気になった覚えがあります。
こちらも、観て見たくなりました。
Posted by kmy at 2007年06月16日 19:06
私もこの映画何度か見ているのですが、やっぱり最後には寝てしまいます(笑)スチュワーデス(?)が円形の空間を歩いているシーンは何か無重力を感じて印象に残ってます。

HALが暴走する辺りまでは記憶にあるのですが、その後どうなったのか?気がつくと一人で食事している男の人が写っているんですよ。

そういえば早川文庫版で小説も読みましたがやっぱりわからなかった。また機会があったら読んでみようかと思います。

全然話は違うんですが私は若い頃外資系の医療機械メーカーに勤めていて、そこで製造されてる血液検査の機械が宇宙船のセットとして使われていまいした。エンディングのTHANKSのところに会社の名前を発見して喜んでいた記憶が・・・山口百恵さんの『赤い疑惑』にもその機械出てきました。そちらは正しい使われ方をしてました。

Posted by ぴぐもん at 2007年06月17日 15:28
ぴぐもんさん♪
眠くなります。「美しき青きドナウ」が流れると心地よく寝れそうな印象が残りました(笑)
あの一人で食事をしている場面はなんだかよくわかりませんでした。何か象徴的に示しているのか、どうとってもいいのかもと思って考えて見るのは好きです。

宇宙船のセットに血液検査の機械?どれなのか全然思い当たりません。宇宙船っぽさにまぎれてわからないものなのですね。
ドラマでは通常の使われた方をしていたというので、映像も見方によってはいろいろに見えるものだと思いつつ、あれもセットだからいいのでしょうね。(CGはなんとなく興ざめなので)
本も読んでみたいです。あの内容が文章ではどうなのだろう?と気になります。
Posted by kmy at 2007年06月17日 20:30
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