2007年06月07日

所有するということ

 一つ前の本『カーブの向こう・ユープケッチャ』の中の短編「ユープケッチャ」に印象的な一文があります。
肝心なのは所有しているという事実であって、目で確かめることではない。
『カーブの向こう・ユープケッチャ』(新潮文庫 安部公房著 P232)

 ものを所有したいときって、持っていること自体が目的で、たいていの場合大して使わない、出さない、本なら読まない。たいていの場合、もう読んでしまったから。だけど、どうしても「持っていたい」と思うものがあって買って置いておく。買っておいてあることで満足する。確かに何度も目で確かめなくてもいい。あるという事実が満足を生む。短い文だけども、忘れられない部分です。
posted by kmy at 16:45| Comment(2) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
とっても共感できる一文です。私も同じかな!

「ある」だけでまともに読んでいない本が一体何冊あるのか、って感じですが(笑)
やっぱり「買って置かなくちゃ」ってまず思います。
「いつでも見れる」と思っているうちに、絶版になったり、訳が変わってしまったり、なくなってしまったり。
そういうのって怖いですよね。

何にしても、在るうちに留めておくことが大事なんだろうなと。後悔がないように、って、
なかなか難しいことですが。
Posted by みずき at 2007年06月12日 17:28
この「所有する」という感覚は面白いと思います。
いつでもそれが手に入るし、必要で使うわけでもないのに、ただ、持っているということで生まれる感覚があります。
確かめなくても、「ある」ということで、何か自分の中で足がかりになるというか、ある種の満足というか生まれますね。
買っておきたい本がひとつあって、やっぱり買おうかな、と思っているところです。
Posted by kmy at 2007年06月13日 11:57
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