2013年09月04日

『ふるおうねずみ』

 先日、本屋にテキストを買いに行ったとき、たまたまこどものともの今月号はなんだろう?と手に取ってみたところ、井上洋介さんでした。これはついてる!と思って即購入。それが『ふるおうねずみ』です。

 月刊こどものとも 年中向き 9月号 『ふるおうねずみ』
 絵と文 井上洋介 福音館書店(画像はありません)


 定番の絵となっている男の子のナンセンス絵本。男の子の家には大きなねずみが屋根裏に住んでいて、そのねずみがいろいろ遊んでくれる様子が描かれているだけですが、面白い。ねずみはかなり大きく、天井を埋め尽くすくらい! そのうえ、小さいねずみも住んでいる。この絵をよく見ていくと、かなり気になることが出てきます。小さいねずみは服を着ている。家の様子が面白い。一見、一間にしか見えない家で、最初のページにはドアがあり、窓がある。そう思っていると、向かって左手に空いた部分があり、廊下らしきものと階段らしきものが見えるのです。その先がなんだかかなり広いみたい。不思議な家だ! 窓から外が見えるから、この部屋が一番奥づまったところで、この廊下と階段は手前の描かれていない部分に実はつながっているのかもしれないと想像したりします。部屋の時計はいつも同じ時間というのもなんだかおかしい。しかも振り子?のようなものが団子のようにたくさんでている。それが増えたり減ったり。動いている感じがします。そしてもうひとつ。床に模様がついた椅子のようなものが三場面目から必ず描かれているのです。これは椅子?と思っていると、ラストでベットに同じ模様が。これはベッドなのかも、と思って表紙に戻ると、椅子に同じ模様が。なんだかこのわけわからない感じがとても好きです。一貫して書いてあるこの丸い模様のついた家具とか、振り子の不思議な時計とか、井上洋介さんの中ではどういうものとして書いてあるのだろう?と思うのもまた楽しい。

 さて、一番気になるのはタイトル『ふるおうねずみ』。「ふるおう」って「ふるおお=古大」じゃなさそうな気がしています。奥付の英語タイトルは"THE OLD BIG RAT IN THE ATTIC"と書いてるから、「おう=大きい」なのだろうか? 本文も「やねうらに ふるくて おおきな ねずみが すんでいる」(P2)とあります。古いねずみという言い方もちょっと不思議。「ふるおう」は「古王」なのか、「古翁」なのか、それとも……? そのあたりのこだわりというかがかなり不思議でまたナンセンス。漢字になんてできないよ、「ふるおうねずみ」だよ、と言われているみたいです。

 たぶん、今年度中しかみれないと思いますが、福音館書店のサイトでの案内で、井上洋介さんのカットが一枚あるのですが、このねずみのカットと絵本の絵は全然違う。色の塗り方も違うし、ねずみも性格が違うような感じがする(ちょっと怖そう)。このサイトのカットのありませんでした。
 
 ねずみは嫌いだけど、面白い絵本です。


posted by kmy at 21:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 絵本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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