2007年01月30日

『犬の学校』(創作子どもSF全集4)

4835480406創作子どもSF全集 全20巻
山藤 章二 杉浦 範茂 田島 征三
ブッキング 2006-05-31

by G-Tools



『犬の学校』(創作子どもSF全集4)
佐野美津男作 中村宏絵 国土社

 最近、ペットブームなのか、近所でも犬を飼う方が増えています。我が家でも「犬を飼いたい〜」と言う声が聞こえるのですが、断固として反対! だって、わたし、犬が苦手なんですから。
 小学生のときに、つながれていない犬に追いかけられて(犬に悪気はなかったと思いますが)、それ以来だめです。怖いです。たまにつながれていない犬がいたりすると、遠回りして帰ります。室内犬もあまり好きではないのです。
 そんなわたしにとって『犬の学校』は恐怖! しかも凄く面白い! 佐野美津男氏の文章は歯切れがよく、一気にに読ませてしまいます。
 物語は主人公の宏幸がおばさんから子犬をもらうところから始まります。母親がおばさんちの犬のピロ、父親は片目の黒犬、通称ブラックジャックなので、ジャピロという名前をつけます。ある日、ジャピロを犬の学校へ入れたらどうかと奈良山苦楽という先生がやってきて、宏幸はジャピロを犬の学校へ入れるのです。ジャピロの様子を見に行った宏幸が見たものは――。


 犬好きな人にはこの物語がどう映るのか興味があります。わたし自身は犬が苦手なので、かなり恐ろしかったです。佐野美津男氏の本は最近復刊された『ピカピカのぎろちょん』(ブッキング)を読みましたが、『犬の学校』も同様に、強烈な印象を残す場面がいくつかありました。この本も日常が知らずのうちに侵食されていく様子を描いています。自分はわかっているのに、まわりは気づいてくれないもどかしさ。でも、どうやって証明すれば、と思っているうちに事態は先へ進んでしまいます。
 挿絵の中村宏氏の絵がベストマッチで、この絵はなかなか忘れないですよ!
posted by kmy at 15:18| Comment(2) | TrackBack(0) | 佐野美津男 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「犬の学校」読みました。面白かった!
読みながら「午前2時…」を子どもの頃に読んだ感触を思い出しました。このざわざわ心が騒ぐ感じ、同じです。
宏幸が犬のことばかり考えていて、切符を買う時に思わず「子どもの犬、一枚。」と言ってしまうところは声に出してわらってしまいました。
どうなるのかとはらはらしながら、あのラストにええ〜っ!です。
それにしても、昔の本の面白いこと。かえって新鮮です。
Posted by nemuriko at 2009年11月12日 00:14
nemurikoさん
佐野さんの本は今の子どもの本とはちょっと違う感じがしますよね。奇妙で、それでいて、なんだか本当にありそうな印象。
ああよかった、という終わり方ではなく、すっきりしない、それでどうなっちゃうの?というこの感じが好きです。
nemurikoさんから教えていただいた本を予約しました。近々読みたいと思っています。
また面白い本、教えてくださいね!
Posted by kmy at 2009年11月12日 21:19
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