2006年12月05日
『ルリユールおじさん』
Kazeの季節のゆっこさんが紹介されていて(記事『ルリユールおじさん』)、そのタイトルと表紙の色合いに惹かれて手に取りました。
大切にしていた植物図鑑がばらばらになってしまい、「こわれた本はどこへもっていけばいいの?」という少女ソフィーが行き着いた先がルリユールおじさんのところ。水彩調で丁寧に描かれた工房の様子、本が手仕事で作られていく様子とおじさんとソフィーの暖かい会話で進む物語です。最後の1ページが印象に残ります。子どものころの貴重な出会い、経験、いつまでも忘れないひとコマ。
自分のことは「ルリユールおじさんでいい」と語るおじさん。ルリユールとは手仕事としての製本を意味します(フランス語)。フランスでは長く仮綴の本のみが販売され、購入した人が好みで表紙をつけていたそうです(アトリエ・アルドのルリユール 歴史的背景のページ参照)。いいですよね、自分だけの本が作れるなんて。そう思って以前、手製本について本を眺めたり、調べたりしました。パソコンとプリンタがあれば、結構手軽に出来るのではないか?と思ったのです。テキストを印刷して、半分に折ってそろえて布を背に張り、紙は糸でかがる。中身が出来たら表紙。厚紙に表紙をつけて中身と一体になるように張り合わせる。表紙は布を張ったり、皮を張るのが本格的ですが、もう少し手軽にというのであれば、ドールハウスの壁紙を使ったり、包装紙を使うこともできるようです。きれいな布をカラーコピーするなどして使うこともできるようですが、これを実際にやるとなるとどれもこれも難関。記事最後に紹介した手作り本の参考書をどれも凝っていて、アクセサリーを用いたり、皮を使ったりと、持っているだけで存在感を感じる本に仕上がっています。こういうのが作りたいのよね、と思ったのだけど、不器用で手芸が苦手なわたしにはやはり無理? 皮や布を張るのは上級のようだし、かといってあまりよさそうな紙を売っている店が手近にないし。ネットで買うという方法もありますが、まず中身を作ってから? 製本材料で検索するとセットもあるようですし、中身を綴じるための道具も買えるようですが結構値が張る。セットで作る本はどことなく味気ないような感じもするし……中身を印刷する紙は何がいいのだろう? 表紙の紙はどこで買う? それより表紙の装丁ができるのかどうか・・・・・・と考え出したら結局挫折してしまいました。本が好きだから向くというものではなく、ハンドメイドが好きな方、手芸が好きな方、イラストなんかも得意な方に向くのではないかと思います。
それでもこの絵本『ルリユールおじさん』を眺めていると、世界にひとつの本が作れればいいなあなんて思ったりします。個人的には角背のハードカバーの本で、カバーなしでも見栄えのいい本が好きです。絵本はこの部類に入りますが、絵本ではない物語の本でこういうタイプはあまりないような気がします。作るのだったら『クマの名前は日曜日』のような、カバーのない本がいいなあ、でも、ゾーヴァのような表紙が描けないので無理……。
とはいえ、手製本は憧れています。いつか、きっと、と思いながら。
ルリユール関連サイト。いつかは作りたい、けど。
手作り製本のブッキスト(製本材料
BindUp(手作り製本の方法・道具等紹介)
BOOK BAR 4(個人の製本作品、方法などの紹介)
こういう本が作りたい、と思う製作紹介の本
手で作る本(山崎曜著 文化出版局)
私だけの一冊を作る(田中 淑恵著 文化出版局)
自分で作る小さな本(田中 淑恵著 文化出版局)
えほんをつくる(栃折久美子著 大月書店)
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/28987015
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック
『ルリユールおじさん』
Excerpt: 水彩画のような美しい挿絵の中に、頑固で真摯なアルチザン(手職人)と可愛らしい少女
Weblog: Kazeの季節
Tracked: 2006-12-07 21:37
http://blog.seesaa.jp/tb/28987015
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック
『ルリユールおじさん』
Excerpt: 水彩画のような美しい挿絵の中に、頑固で真摯なアルチザン(手職人)と可愛らしい少女
Weblog: Kazeの季節
Tracked: 2006-12-07 21:37




kmyさんの書かれた文章を読みながら、ますますそう思いました。
いろんなサイトもあるのですね。
参考になります。
早速行ってみます。(^^)
トラックバックもありがとうございました。
本、作ってみたいのですが、なにしろ不器用なので。図書館の司書の方って器用ですよね(←イメージ)。