2006年11月09日

"Der Struwwelpeter"(『もじゃもじゃペーター』)


J Bierbichler & Devil's
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"Der Struwwelpeter" Heinrich Hoffmann作

 この表紙に描かれているのが「もじゃもじゃペーター」と呼ばれる髪の毛はぼうぼう、爪は伸び放題という小汚い男の子です。ドイツでは有名な絵本だそう。一度見たら忘れない本です。

 指しゃぶり癖のある近所の小さい子が遊びに来たときに、ふと思い出してこの絵本出して見せてあげました。タイトルは「指しゃぶりの男の子」。お母さんが用事に出かけている間、留守番をしていてね、その間指しゃぶりしちゃだめよ! そうしないと仕立て屋さんが来て指切っちゃうわよ! お母さんが出かけた直後、コンラートという男の子は指しゃぶりを始めます。そのとたん、変な顔の仕立て屋さんがでっかいはさみを持ってきて指をちょきんと切ってしまうのです。

daumen3.gif


ばたん! そのとき ドアがあき
めにもとまらぬ すばやさで
したてや ひらりと とんできた
ゆびしゃぶりこぞうを みつけたぞ
ちょっきん! ちょっきん! いたたたた!
おやゆび はさみで ちょっきんな
おおきな はさみで きっちゃった!
うわーん! コンラートは なきさけぶ

『もじゃもじゃペーター』"Der Struwwelpeter"
ハインリヒ・ホフマン 作 訳: 玲奈 バージョン 1.0(1999/11/16)
プロジェクト杉田玄白 正式参加テキスト より

 その仕立て屋さんが怖いのと両手の親指を切られた絵を見て、遊びに来ていた男の子は何かを感じたようです。あんなに好きだった指しゃぶりをその日を境にやめてしまいました。本当の話。
 この本は怖いけれども子どもに愛されて100年以上、という本で、「いい子ってこういう子」というお話の逆を行くのが受けているようです。悪い子、わがままな子が恐ろしい目に遭う、死んでしまうなどの極端なストーリーはわかりやすく印象に残るのかもしれません。

 この絵本を知ったのはNHKのドイツ語講座(今は『ドイツ語会話』ですが)でした。ドイツの有名な絵本を番組で紹介していて、その後も忘れられなかったので、書店にあったのを見て「これこれ」と買った本です。翻訳が出ているとは思いもよらず、ドイツ語版を買いました。この番組で紹介していた本といえば、ほかには『マックスとモーリッツ』。これもなかなか結末が凄い話。ドイツ語ははっきり言ってものになっていませんが、こういう絵本の紹介の場面は今でもはっきり思い出せます

現在出ている本はこちらですが、1936年発行のものの新版のようです。

オンライン書店ビーケーワン:ぼうぼうあたま
『ぼうぼうあたま』 ハインリッヒ・ホフマン
いとう ようじ訳 伊藤 光昌編 伊藤 良昌編 五倫文庫

 『もじゃもじゃペーター』というタイトルでほるぷ出版からささきたづこ訳で出ていましたが、現在は絶版のよう。
 全部韻を踏むようになっていて、ドイツの子どもには声に出して心地よいリズムがあるのかもしれません。それにしても、もじゃもじゃペーターの乗っている台に書かれている「面白い話とおかしな絵」というのが素敵な文句です。確かに面白いんですけど、ね。


posted by kmy at 14:38| Comment(9) | TrackBack(0) | 絵本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
すごくインパクトのある絵ですね。
ちょっと図書館でさがしてみます。
息子の鼻ほじりがすごいので(笑
それはないでしょうか?
Posted by 香香 at 2006年11月09日 14:55
kmyさん、こんばんは。
普通は、「そんな頭してたらおかしいでしょ!」といって、矯正しようとするところ、「もじゃもじゃペーター」と名前をつけてしまうところが、オモシロイですね!
そして、それは、子どもを丸ごと受け入れるあたたかさに繋がっているような気もします。
それにしても、この「ちょっきんな」は、ドイツ版「したきり雀」というところでしょうか。
Posted by noel at 2006年11月09日 20:22
香香さん、さすがに鼻ほじりはなかったです(笑) ぼーっとしていて池に落ちる子どもの話が自分のうちの子とそっくりで、「魚に笑われるよ」とからかってしまいました。

noelさん、極端な話ばかりなので、子どもも面白がって見ていましたが、自分に似ているのを見るとやや苦笑していました。思い当たる子どもはちょっと自分は違うけど、こんなにひどくないと言うのが面白いです。
「ちょっきんな」でなぜ仕立て屋さんなのか、なんだか意味があるような気がして気になっています。
Posted by kmy at 2006年11月10日 19:45
ほるぷ発行のものは知っていますが、ほるぷは増刷しませんからねえ・・・。
『もじゃもじゃペーター』というタイトルでなじんでいたのに、『ぼうぼうあたま』はちょっと・・・。
って、こんなこと言うときのうの記事を書いたのは誰?って言われちゃいますね(笑)。

汚いと言われることほど面白いのが子ども、ということなのか、けっこうこの手の本は多いですよね。
大人も子どもも実際にはなかなか出来ないから、疑似体験することで楽しむ絵本と言えそうです。
Posted by ヤヤー at 2006年11月12日 00:02
ヤヤーさん、ほるぷは増刷しないんですね。なるほど、なるほど。絵本は買うかどうか悩みます。以前に絶版の絵本を探し回ったりして、当時はこういうネットがまだまだだったので、絵本専門店でみつけたときはうれしかった!と思いつつ、その後大手出版から改版がでて……。
『ぼうぼうあたま』はかなり古い翻訳そのままのようですね、読んだことないのですけど。きれいでおりこうで、なんていう絵本ってこどもに好かれないですよね。疑似体験できる、そうそう、これが楽しいのかもしれません。
Posted by kmy at 2006年11月12日 16:27
初めてこの本を読んだ時は、びっくりしました。
何とも衝撃的ですが(笑)、思わず笑っちゃいます。

ホフマンは、子どものクリスマスプレゼントに絵本を贈ろうとして、良い物が無かったので、結局自分で書いちゃった、というのがこの本の始まりだったと記憶しているのですが、子どもにとってはかなり効果的な?しつけの本になったのでは、と思っちゃうのでした(笑)。
Posted by ゆっこ at 2006年11月13日 11:48
ゆっこさん、一度みたら忘れないですよね。自分で描けるってうらやましい話です。なかなか絵がうまいというか、いい味があります。
インパクトが強くて、テレビで見てからずっと忘れられなくて、ほかにどういう話があるのだろう?と気にかかり、買いました。
しつけにも効果があるようで、今回はそれにも驚きました。長年自分で眺めていただけだったので。
Posted by kmy at 2006年11月13日 15:38
『もじゃもじゃペーター』は、
軽いトラウマですね。

ふと思い出してググり、これを記している次第です。

『もじゃもじゃペーター』を、ふと思い出してググるくらい、、、、。

それくらいのアレって感じですね(´・_・`)、、、、、、、、、
Posted by ラ・ママ at 2015年04月22日 18:45
ラ・ママさん
古い記事にコメントありがとうございます。
もじゃもじゃペーターのインパクトは忘れられませんよね。
今でもドイツ語朗読のTV画面をはっきり思い出せます。
久々に手にとってみようと思いました。
Posted by kmy at 2015年04月23日 19:36
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