2006年07月13日

『へそまがり昔ばなし』

4566014215へそまがり昔ばなし—ロアルド・ダールコレクション (12)
Roald Dahl Quentin Blake 灰島 かり
評論社 2006-07

by G-Tools




 ダールをまとめて借りて読んだので、こちらも。このパロディ、かなりわたし好みです。

 昔話というジャンルは大好きで、何度も読みながらそれをその通り楽しんだり、え、そういうものなのかな、と疑問をはさんだり。有名な昔話をダールが解釈し直すと、ブラックなユーモアが炸裂!
 『三びきのくま』、いわずと知れた有名なお話。誰もが一度は思うはず(?)の気になる部分。おかゆは食べちゃうし、ベットは壊しちゃうし、そして逃げちゃうし。え? いいの? だからダールはこう言います。
あいつはどう見たって どろぼうだぞ。
ろうやに入れなきゃ いけないはずだ。
(P56)

 お話は同じように進んでいきますが、この被害を受けたくまのパパがブラックで返します。なーるほど、ねと思うこの結末。だって、くまだもんね、と笑えます。
 それからでました悪いおおかみ。ダールの赤ずきんちゃんの手にかかればおおかみだって「毛皮のコート(ネタばれです。反転できます)」に。三びきのコブタがまた凄い! ここに登場赤ずきん。おおかみはもちろんあれに、でもそれだけじゃ終わらなかった、というのがダールのお話の凄いところ。
 さらさらっと読めて、いつものお話が反転する結末は読んでいてかなり楽しいです。
posted by kmy at 10:53| Comment(7) | TrackBack(0) | 児童書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
読まれましたか!
これはわたしにもかなりツボでした♪
そうだよねえ、ほんとそうだようんうん。
って思いながら読んじゃいますもん。
上の子が四年生のときに読み聞かせたときも大ウケだったし、担任の先生も、聞いたあと、自分で読んで大笑いしたと仰ってました。
子どもってほんとは大人のためにアタマ悪いふりしてあげてるんだぞうって感じ。
イギリスの作家はほんとに皮肉が利いていてやられたと思うのですが、ダールはそこにちゃんとユーモアがあるので嫌みにならないんですよね。
これも万人に楽しんで頂きたい本ですね♪
Posted by ヤヤー at 2006年07月13日 14:26
ひえーっ
これは知りませんでした!
意外にパロディ昔話ってあるんですねえ
わたしもちょうど 「さんびきのかわいいおおかみ」を楽しんだところ。
さっそく「へそまがり・・・」借りなきゃ!
ダールのことだから 面白いにちがいないし、
楽しみです。
日本のむかしばなしも 外国の昔はなしも
リズムと繰り返し っていう共通点があって
心地いいですね。 こどもに沢山読んであげたい。
 そうそう グリムのはなしですが わたしがそのむかし小学生だったころ
「木でできたおさら」(もしくはスプーン)というお話をよんで、こども心になんとも複雑な思いをしたものですが あれはグリムだったのかしら・・?
Posted by めぐりん at 2006年07月13日 16:50
ヤヤーさん、ダールは殆ど読まれているみたいで、追いつけ!と頑張っているような気もします(笑)
この本、新しいですね。もっと前からあってもよかったのに、なんて思いました。怖いとか嫌味とかではなくて、おかしいです。三びきのくまはそう考えてもおかしくないし、いつも人間の見方で話が終わらなくてもいいかも、と思います。どれも有名な話ばかりなので、誰にでも楽しめる、と思います。それにしても「赤ずきん」はパワフルな女性です(笑)

めぐりんさん、『さんびきのかわいいおおかみ』は未読なんです。少し前から借りるつもりが、最近図書館に行っていなくて……(はっきり言って延滞。ごめんなさい、図書館のみなさま)『へそまがり』は韻とリズムをうまく訳してあって楽しく読めますよ。
「木でできたおさら」というのは、こんなお話でしょうか?

おじいさんが年をとって、食べているのを見るのもいやなのですみっこに座らせて少ししか食べものを与えなかったのですが、あるときお皿をおじいさんが割ってしまったので、木でできた粗末な器で食べさせることにしたのです。それを見た孫が木切れを拾って何か作っていました。お父さんが聞くと、ぼくが大きくなったらお父さんのお皿はこれにすると言ったら、おじいさんをないがしろにするのはやめて、こぼしたりしても何も言わなくなりました。

という話かな?と思うのですが。KHM78でタイトルはとしよりのおじいさんと孫。見当違いだったらすみませんが、木のお皿、というのでぴんとくるといえばこのお話。なんとも現代に通じるようなお話で、昔話とはちょっと違う印象ですよね。日本の姥捨てのようなお話なのかもしれません。子どもよりも大人のほうが響く話かもしれませんね。
Posted by kmy at 2006年07月14日 13:48
kmyさん そうですそうです!
まさにそのお話し。
現代に通じますね本当に。
私もかなりインパクトありましたもの。
やはりグリムでしたかー。うーん。

私も明日は図書館へ。
さっそく検索&予約してダール的グリムを楽しみたいと思います。
Posted by めぐりん at 2006年07月15日 21:25
めぐりんさん、子どものころはふーん、とかへーとか感嘆するくらいのお話が、いい大人になってくるとどきっとしたり、あーあるある!と頷いたりということが昔話の中にはありますね。
図書館、明日は祝日でやっているかなーと思いながら、明日こそいきたいと思っています。
ダールも楽しんでくださいね♪
Posted by kmy at 2006年07月16日 15:26
この話、私結構好きそう。探してみます。
ところで前々から気になっていたのですが、kmyさんってグリムの専門家ですか?ハリー・ポッターの研究家的なイメージが強いけど、グリムもなかなか極めていますね。勝手な想像だけど、大学で独文学を専攻して卒論テーマはグリムとか?
Posted by ぴぐもん at 2006年07月29日 22:16
ぴぐもんさん、ブラックな結末の赤ずきんと三びきのこぶたがかなり好きなので、ぜひ♪
グリムは子どものころから好きで、ドイツ語、ドイツのお話に興味があります。大学は独文科ではなかったのですが、卒論でグリムとヤーノシュのパロディ(ブログでも記事にしたものです)を関連つけたものにしました。昔よくグリム関係の本は読んだので、うろ覚えながら記憶に残っているものがあります。
もし学生時代にハリーがあったら、研究テーマにしていたかどうか、自分でもふと思うことがあります。今も昔も英語はあまり得意ではないので(大汗)
Posted by kmy at 2006年07月30日 16:04
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