2010年10月16日

『Yの悲劇』

Yの悲劇 (創元推理文庫)
エラリー・クイーン
東京創元社 ( 1959-09 )
ISBN: 9784488104023
おすすめ度:アマゾンおすすめ度



 小学校5〜6年の頃に子ども版で読んだことがありました。その昔に、ええっ、そんなことが!という衝撃を受け、あらすじ、犯人等覚えていましたし、結末もこうなるからこの場面はこうなんだ、というのが分かって読んだのですが、面白かったです。
 初読が子どものころだったので、子どもにこんなことが可能なんだ、凄い極悪人だ!と驚いたものですが、こうして自身が小学生の親になってみたり、昨今のニュースを見ていると、逆のことが浮かびます。犯人はなんて子どもっぽいんだ、という感じです。子どもが犯人というイメージが強かったものですが、改めて読み直すとジャッキーは13歳。今なら中学1年ですよね。それが弟をいじめたり、インディアンごっこなんかをしたりしている様子はいまどきの中学生よりもかなり子どもっぽい感じがしています。なんだかもう少し幼い感じを抱きます。今の中学生ならもう少しうまくやりそうな感じもあるのですが。犯人が死んでしまうという結末もちょっとした配慮なのでしょうが、生きのびて逮捕されるという筋も現在はありそうで恐ろしいものです。凶悪な犯罪ニュースを聞くと、小説よりも世の中って思いがけない方向に進んでいるのだと感じるものです。

 ヴァン・ダインの『グリーン家殺人事件』も読みましたが、似たような感じでもやっぱり『Yの悲劇』が好きです。『グリーン家』はやっぱり動機があって、自身で練った犯行だけど、『Yの悲劇』のほうは、筋書きの実行というその事が犯人に悪意を目覚めさせるというところや、アリスを髣髴させる「ハッター家」というネーミングなんかもいい感じでした。
posted by kmy at 21:24| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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