2010年08月12日

『インシテミル』

インシテミル (文春文庫)
米澤 穂信
文藝春秋 ( 2010-06-10 )
ISBN: 9784167773700
おすすめ度:アマゾンおすすめ度


 『追想五断章』が面白かったので米澤氏の本はいくつか手にとっています。青春ものにちょっと手がでないのですが(年のせい?)、こちらは『追想…』寄りの作風なのかと勝手に思いつつ読んだのです。映画化されるらしいので、映画になるなら映画を観る前に読みたいと思いつつ。

 読了後の感想としては75点くらいの面白さでした。凝った設定や古典ミステリのオマージュという部分が多かったりして、小説の筋だけでなく楽しめるのですが、殺人に少し入り込めない感じを抱いたのと、キャラクターたちの抱えているものがわからなかったのが気になりました。

 「暗鬼館」と呼ばれる凝った作りの建物で繰り広げられる実験と呼ばれるものの、殺人が起こることを意図した7日間のアルバイト。この設定にはとても惹きつけられますが、その高額報酬が何のために必要だったのかわからないというキャラクターが意外と重要な役割だったりして、そのあたりがもう少し知りたかったな、と。想像するには材料が少なすぎた感じです。

 それでも「十戒」は前に見たことがあって「中国人を……」の部分が妙だというのが印象に残っていましたし、古典ミステリは子どもの全集もので読んで凄く面白かった印象があり、クリスティやクイーンは早川の文庫で読んだっけ、と懐かしい感じがしました。もう一度読もうかなと。『Yの悲劇』好きだったな〜。この作者は古典や古い作品を登場させて、後々あのネタはこれだったんだという読書につながる作品を書かれるので、そのあたりは好みでした。
posted by kmy at 20:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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