2010年08月09日

『八月の暑さのなかで』

八月の暑さのなかで――ホラー短編集 (岩波少年文庫)
金原 瑞人, 金原 瑞人, 佐竹 美保
岩波書店 ( 2010-07-15 )
ISBN: 9784001146028
おすすめ度:アマゾンおすすめ度


 夏と言えばホラー?なのかなと思いつつ、英米のホラーを集めたこのアンソロジーはとてもいい感じでした。奇妙な怖さというのが中心で、よくわからない余韻のある恐怖というのでしょうか、何かわからないから想像して考えてしまう、ああいうことだったのかな、こういうことかもと考える余地が残る終わり方が素敵です。


 表題作『八月の暑さのなかで』は奇妙な符合が怖い作品。出来事を記すという日記のような形をとっていて、作品の冒頭が現在であり、少し遡った出来事を記していくのだけど、ということで、その後どうなるのかがわからないというのが怖いのです。もしかしたら、主人公が書いたままになるのかも、なりそうと思いつつ終わるというのが好みの作品です。

 『十三階』は出来事と結末はわかりやすいホラーですが、惹かれるのはデパートという設定なのかな。お店を舞台にしている物語というのは昔から好きなのです。


 いったい何だったのだろう?というその不可解さを残して終わってしまう短編が多いので、読み終わったあとも、勝手に想像して楽しめます。怖くないように、適当な理由を付けたり、凄く怖い展開を想像したりできていい感じです。解説を読みながら、またこういうアンソロジーを読みたいと思いつつ。
posted by kmy at 21:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 児童書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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