2009年05月15日

おばあちゃん

 5月8日金曜日、祖母が亡くなった。40代のころから甲状腺の病気を患っていたとかで、入退院を繰り返していた。ここ数年も年に4回は入院していたような気がする。もっと多かったかもしれない。わたしたちにとってはいつでも病気のおばあちゃんだった。
 
 それでも享年88歳。長生きだったと思う。

 病気を患っていたものの、入院もたびたびなので、入院慣れしてしまったというか、たぶん、また1、2週間で出てくるだろう、と思っていたのに、今回は退院はしなかった。その代わり、黒い車に乗せられ、白い着物を着て帰ってきた。わたしには初めてのことで、車から降ろした体はずっしりと重かった。顔を見たら涙が出た。あんなに手がかかって、大変で、わがままで、何にもしないおばあちゃんだったけど。

 菩提寺のお坊さんが来てお経を唱える。白骨章を読む。「朝には紅顔ありて夕には白骨となれる身なり」――そうなんだ、どんな人間でも必ず死はやってくるのだ。これまで身内が亡くなったことはあれども、何か実感が伴わなかった。離れて暮らし、何年も会っていなかった祖父や叔父だったから、その報せを聞いて「亡くなったんだ」と思うものの、その時点で何か決定的な変化がなかったからだと思う。今ここに、生きている人と亡くなった人がいる。その厳然とした事実がずっしりと応えた。

 今、ここに生きているすべての人はいつか死ぬ。どんなにいい人も、物凄く悪い人も、等しく死ぬことからは免れない。そんなことをずっと考えている。だから何かする、何もしない、というのではないのだけど。わたしもいつか死ぬ。それが恐ろしいとか、悲しいとかではなく、それは当然のことなのだと、今、思う。


posted by kmy at 21:19| Comment(2) | TrackBack(0) | 出来事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
近しい人を亡くされた方にかける言葉って見当たらないと、いつも思うのですが、それでもやっぱり黙って通り過ぎることができず、コメントさせていただきました。

時に疎ましく思うことすらあるのに、失った時の喪失感がとても大きいところが、家族の不思議なところだと思っています。
お祖母さまは、持病があっての88歳では長生きされましたね。
ご家族がよくお世話をされたからだと思います。
ご病気の方とその家族に接する機会が多いので、特にそう感じます。
ご葬儀などの手配も大変だったことでしょう。
これからゆっくり疲れを癒してください。

お祖母様のご冥福をお祈りしています。
Posted by 二尋 at 2009年05月17日 21:32
二尋さん
誰もが年を取り、そして体が不自由になり、頭の回転が鈍くなり……というのを間近で見ていたので、それだけに、大変なことも多かった(主に母ですが)のですが、亡くなると、やはり寂しく感じています。
先日二尋さんのブログにもコメントしましたが、その二日前にはご近所の葬儀の手伝いがあったばかりで、お葬式続きで、どどっと年をとったような感じがしているこのごろです。
それでも一週間過ぎ、落ち着いてきた感じです。
温かいコメントありがとうございました。
こういうお話を聞いていただけるというのが光栄に思います。
Posted by kmy at 2009年05月18日 19:36
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