2006年01月11日

怪談の結末

 夕食を終えた時間、何か音が聞こえた。オルゴールのような音のメロディ。
「携帯電話じゃないのか?」
「ママのケータイ、あんな曲入っていなかったよ」
「どこから聞こえた?」
「あっちのほうだったような……」
「お・ば・け、じゃない、きっと」 

 おばけと聞いたら読み終わったばかりの本を思い出しました。



 「怪談」好きな大学生と教授が集まる怪談クラブに隆司くんは参加することになりました。今日がその怪談クラブの集まりの日。そこで隆志くんや大学生が各々怪談を語って聞かせていくのですが……。
4035403008うらからいらっしゃい―七つの怪談 (偕成社ワンダーランド (30))
斉藤 洋
偕成社 2004-10

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 それぞれ独立した怪談とそれを語る怪談クラブと隆司くんとの不思議な関係。そしてタイトルの意味するもの――上手いなぁと思ってしまいます。妙なリアリティを感じて、読んでいるときもどきどきします。本当に起こったことかもという気持ちになるんです。やっぱりただの「恐怖の体験談」とは違っているところが面白いです、この本は。物語としてちょっとふしぎな構造になっているんです。(ネタばれになるので詳しくは省いておきますが)最後まで通して読むと「あ、やられた!」ってきっと思うはず。怪談の後の結末(エピローグ)を読むとはっと気がつくこと――そういう物語の構造はやっぱり斉藤洋さんの持ち味なのかもしれません。(先日記事にした『クリスマスをめぐる7つのふしぎ』と通じるものがあります)
  と書いていて気がつきました。しまった! 失敗した!
4035401307ひとりでいらっしゃい―七つの怪談 (偕成社ワンダーランド)
斉藤 洋
偕成社 1994-07

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 この本の続編みたいです。読む順番まちがえちゃったみたい。もし読まれる方はひとりでいってからうらへまわってくださいね。次に図書館へ行ったときには「ひとり」を借りてこよう。

 で、我が家の怪談の結末は……。

「もしかして、お風呂が沸いた音じゃない?」

 と、わたし。見に行ってみるとお風呂のお湯張りが終了していました。給湯器の調子が悪くて最近買い換えたのでした。新しくなった給湯器はお湯張り終了後にメッセージとメロディが流れます。どうやらその音だっただけで、おばけじゃなかったみたい。なーんだ残念。いえいえ、安心。これで心配しないで眠れるわ。
 おばけはいないと思っているのですが、いないならどうして怖がると言われると確かに矛盾しているような気がします。やっぱりいるのかな、いえ、見たくないです。いたとしても。
 
posted by kmy at 15:21| Comment(2) | TrackBack(0) | 児童書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ふふふ。ほんとですね。
おばけも、カワイイものならともかく、怖いのには、会いたくありません。

わたしはまだこの本たちは未読ですが、斉藤洋さんがなんかいいこと言ってたよなあ・・・と、ここ読んだ先週からずーっと考えてました。
で、さっきやっと思い出したの。

「読書は娯楽だ」
だから面白くない本は読まないし、書かない、みたいなことを、話されてました。
数年前のクーヨンという雑誌に載っていたから、クレヨンハウスの「子どもの本の学校」での講演だと思います。
このひと言にいたく感心して、初めて『ジーク』を手に取ったのでした。
本との出会いは何がきっかけになるかわかりませんね。

読んで楽しむ、驚く、泣く、考える、などなど、娯楽の中身もいろいろあるなあと思ったのでした。
Posted by ヤヤー at 2006年01月18日 22:17
ヤヤーさん、斉藤洋さんのことば、ありがとうございます。斉藤洋さんの著作は非常に多いので、好きなのですが、読んでいないもの多数です。(『ジーク』も未読です)
怪談めいた話、割と好きなんですが気になって夜寝れないタイプです(笑)
実用的読書もありますが、こういう「娯楽」としての読書という娯楽の中身って本当に様々ですね。
『ひとりでいらっしゃい』も読んだところですが、トイレに出るおばけを夜中に目が覚めたときに突然思い出してひとりでどきどきしました。いい年して、子どもには「おばけなんていないから一人でトイレ行ってよ」という割りに、緊張します。
会ったことないのに、いつか会うんじゃないかということだけでもおばけの存在は怖いものです。
Posted by kmy at 2006年01月19日 10:45
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