2009年03月07日

気になっていた物語の食べ物

 物語に出てくる食べ物は、食べたことがあるものは普段食べているものの何倍もおいしそうな気がしますし、食べたことがないものは、きっとおいしいに違いない、いつか食べてみたい、そんな気にさせられます。特に、外国の物語で未知の食べものであればあるほど、なんだか憧れてしまいます。
 子どものころ、これはおいしいに違いないと思ったのは「フーフー」です。おいしそう、どんな味なのだろう?と思うものの、作り方を調べたりしたことはありません。今のように手軽に調べられることもなかった時代、ただただ、きっとおいしいに違いないと勝手に思っていたのです。「フーフー」が出てくるのはアフリカ民話。アフリカの料理なんて食べるところも知らなければ、作り方も全くわかりません。その描写も読み直してみると意外に簡単なものでしたが、この文章だけで、これはかなりおいしいものに違いないと思っていました。
フーフーというのは、つぶしたおイモでつくった、クリームのようにどろどろした、おいしい食べ物でアフリカの人たちの大好物だったからです。
(略)
おかみさんは、白いクリームのように、どろどろしたフーフーを、りょう手にうけて、なんどもなんどもヒョウタンにいれました。
『オクスフォード 世界の民話と伝説10 アフリカ編』講談社 P123


 今のように、ネットでさっと調べられるようになって、ふと「フーフー」ってどんな料理だったんだろう?とこのごろ気になったのです。


 「白いクリームのよう」でおイモで出来てる――というこの簡単な描写で、きっとフーフーというのはおイモのスープのようなものではないかと、勝手に子どものころに想像していました。それで、あるとき、フーフーを作ってみたことがあります。当時小学生だったわたしは、イモということでじゃがいも、白いクリームというこで、牛乳を使いました。茹でたじゃがいもをつぶし、なんとなく牛乳を入れてどろどろにし、塩なんかで味付けをしてみました。たぶん、こういうもじゃないかなあ、と勝手な解釈で自己流フーフーを作って食べてみたことがあります。一人で作って一人で味見した覚えがあります。こういう感じでもっと何倍もおいしくて――そんなことを考えながら食べたと思います。

 最近いただいたコメントで本の中の憧れの食べ物というので同じ本の中のゾウの焼肉を思い出し、フーフーを思い出しました。実際にフーフーのことは今まで全く知りませんでしたが、検索してみると、写真(Recipe for fufu)が出てきました。作り方もわかりました。本物のは考えていたものとちょっと違うようです。クリームというよりはお餅に近いらしく(アフリカの声)、材料はヤムイモ。それはそれで、日本人好みのおいしさのようですが。お餅と異なるのは噛まずに飲み込むようです。
 もともとの本がイギリスの本からの翻訳ということで「クリーム」という言葉になったのかもしれません。よく本を見ると、解説のところに小さな写真で「もちつきをする人々」というのがあります。これは実はフーフーを作っているところだったというのを20何年後に知りました(笑)
 さて、実際に自分で作るとなると、ヤムイモがまず入手困難なのと、これだけ単品では食べるというより、アフリカのスープが必要です。両方をおいしく、というのは今のところ無理そうな気が。憧れのフーフーはとりあえず想像の中では「たぶんおいしいはず」のまま、まだ自分の夢を壊さないでおこうかと思います。
posted by kmy at 19:50| Comment(4) | TrackBack(0) | 児童書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
フーフーって、この記事で初めて知りました。
リンク先の写真を見ると、確かにとても美味しそうです。
そして、本当に餅つきそっくりです。
ヤムイモの味がそもそも想像できませんが、主食のようだし、噛まずに飲み込むとなると、たいして味はないのかもしれません。しばらく夢は壊さない方が良さそうですね。

しかし、小学生の時に既にフーフーという未知の食べ物を想像して作ってしまうとは、さすがkmyさんです。
魔法界の食べ物を想像しては試行錯誤して作っていらっしゃったけれど、小学生のころも同様だったとは!驚きました。
Posted by 二尋 at 2009年03月08日 21:39
二尋さん
フーフーの本物は、これまで思い描いていたものとは全然違いましたが、お餅っぽいということで、それはそれでおいしそうです。
アフリカレストランでは食べることができるようですが、学生時代に行ったアフリカレストランにはなかったような気がします。
バナナのシチューとか、ワニのから揚げとかを食べた覚えがあるのですが……。
とりあえずまだ夢として食べないでおこうかと思います。
このごろは何でも知ってしまうより、いいなあ、どんなのだろうなあと思うというその感じが好きです。


昔から変わった食べ物には興味があり、勝手な創作はそのころからかもしれません(笑)
Posted by kmy at 2009年03月09日 20:35
フーフーというのは初めて知りましたが、たいへん楽しく読ませていただきました。
昔ロンドンに住んでいたときに、近くの小さな店でヤムイモを売っていたのですが、ナガイモと同じだと思って、おろして醤油をかけ、ご飯にかけてトロロとして食べました(イギリスの卵にはサルモネラ菌の危険があるので、生卵を入れられなかったのが残念ですが)。かなり日本のトロロに近かったと思います。
Posted by みちえ at 2009年03月12日 00:22
みちえさん
ヤムイモを召し上がったことがあるのですね。わたしも機会があれば食べてみたいと思います。
いろいろな食材が売っていますが、ヤムイモは見たことがないです。
トロロににているのなら、クリームのようにどろどろして、という描写は近いようにも思いました。
イギリスは生で卵を食べることはないのですね。アリスで「卵は生じゃ食べない」というのがあったと思い出しました。
友人がイギリスにホームステイに昔行ったときに、卵かけごはんをして食べたらイギリス人にびっくりされた、と言っていましたが、それも当然なのですね。
(友人はサルモネラ菌に当たらなくてよかったです)
Posted by kmy at 2009年03月12日 18:46
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